GitHub Actions:「The job was not acquired by Runner of type hosted even after multiple attempts」
GitHub がジョブを自分のホストのランナーに何度か渡そうとして、どれも受け取らず、あきらめた、という意味です(「何度試してもホストのランナーがジョブを受け取らなかった」)。ワークフローは何も動いていません。ジョブにはランナーもステップも無く、コードのせいではありません。失敗したジョブの再実行で直り、たいていはそれしか手がありません。
ジョブの様子
2026年11月2日の公開リポジトリの実行(runs-on: macos-latest)では、ジョブは UTC の19時33分27秒に作られ、約15分後の19時48分42秒にキャンセルされました。ランナーの名前もステップもありません。付いていた注釈は次のとおりです(2行目は「容量の都合で、macOS arm64 のランナーのジョブは待ちが長くなることがある」):
The job was not acquired by Runner of type hosted even after multiple attempts Due to capacity constraints, jobs targeting macOS arm64 runners may experience longer queue times.
- 2行目は通知で、このジョブには3回付いていました。
- ジョブは Cancelled で終わります。Failure になったという報告もあります。実行全体は失敗になります。
- GitHub があきらめるまで、ジョブは「Waiting for a runner to pick up this job」のままです(ジョブが待つほかの理由)。別のプロジェクトのジョブは「macOS arm64 の順番待ちで15分待って」同じメッセージで終わりました(semantic-diff-weaver #59)。
理由:その種類のランナーが足りない
2026年11月2日の報告は macOS arm64 のもので、macos-latest(macOS 26)でも macos-15 でも出ていました。あるプロジェクトは macos-15 に固定した後も、ビルドがさらに8回キャンセルされました(chrome-use #844)。arm64 のラベルを替えても、確かな効き目はありません。次のどれとも違い、見え方も違います:
- プランの同時実行の上限:あふれたジョブは順番を待ち、15分でキャンセルされはしません。
macos-14のように廃止されたラベル:そのジョブがどうなるか。- どのランナーも持っていないセルフホストのラベル:ジョブは最大24時間待ちます。
- 支払い:アカウントの支払いや使用上限のせいで GitHub が始めないジョブは、数秒で失敗します(「The job was not started because recent account payments have failed」)。
どうするか
- 再実行:実行のページで Re-run jobs > Re-run failed jobs、または
gh run rerun <run-id> --failed。 - 障害かどうかを GitHub Status で見る。
- 別のランナーの群れを使う:あるプロジェクトは、macOS arm64 の成果物を別の群れの
macos-15-intelでクロスコンパイルして作っています(chrome-use #844)。 - 止めないようにする:プルリクでは macOS のジョブを必須から外すプロジェクトや、失敗したジョブ全部にこのメッセージが付いているときだけ、回数の上限つきで再実行する
workflow_runのワークフローを置くプロジェクトがあります(spinagram #9)。
本当の失敗と見分けるには:動かなかったジョブにはランナーもステップも無く、注釈にこのメッセージがあります(ジョブの ID はチェックランの ID でもあります):
gh api repos/OWNER/REPO/actions/jobs/JOB_ID --jq '{runner_name, steps: (.steps | length)}'
gh api repos/OWNER/REPO/check-runs/JOB_ID/annotations --jq '.[].message'
それでも通ってしまう関門
あるプロジェクトでは、マトリックスの1本がこの形でキャンセルされたのに、「全部のチェックが通った」ことを見るジョブが通っていました。関門が needs.<job>.result しか見ていなかったためで、いまは自分の実行のジョブを API から読んでいます(semantic-diff-weaver #59。同じ動きの例として GitHub のコミュニティの議論 211624 を挙げています)。リリースがそうした関門に頼っているなら、1本が動かなかったときに失敗するかを確かめてください。
IntelliJ IDEA からランナーを得なかったジョブを見るなら
Pipeline Inbox for GitHub Actions Workflows は、Lesstep が作っている JetBrains IDE(2024.1 以降)のプラグインです。すべてのリポジトリの実行を、ジョブ・ステップと一緒に IDE のツールウィンドウに並べるので、動いたジョブの横で、ステップの無いキャンセルのジョブが目立ちます。いまのブランチの実行はステータスバーに出ます。読むのは無料、失敗したジョブの再実行・キャンセル・ワークフローの実行・デプロイのレビューは Pro(月 US$1.50・30日の無料試用つき)です。
GitHub と GitHub Actions は GitHub, Inc. の商標、macOS は Apple Inc. の商標、IntelliJ IDEA は JetBrains s.r.o. の商標です。このページは GitHub, Inc.・Apple Inc.・JetBrains のいずれとも提携しておらず、承認も受けていません。
ほかに:「Waiting for a runner to pick up this job」 · macOS 14 のランナーイメージが廃止 · デバッグログ付きでジョブを再実行する · IntelliJ IDEA で使える GitHub Actions のプラグインの比較 · English