Lesstep
2026年10月19日に確認

IntelliJ IDEA・PyCharm ほか JetBrains の IDE で GitLab のマージリクエストを扱う

JetBrains の IDE には、GitLab のマージリクエスト(MR)の機能が標準で入っています。IntelliJ IDEA・PyCharm・WebStorm・PhpStorm・GoLand・CLion・Rider は 2023.2 から対応していて、プラグインが要らない人も多いはずです。JetBrains の課題管理には、まだ未対応のもの(プロジェクトをまたいだ MR の一覧、変更依頼の操作、提案された変更の適用、パイプライン)が並んでいて、Marketplace にはその一部を補うプラグインがあります。 GitLab の MR をレビューする汎用の選択肢として見つかったのは次のものです。

お断り:このうちの1つ(Merge Request Inbox for GitLab)は Lesstep が作っています。ほかは、JetBrains のヘルプと課題管理、それぞれの JetBrains Marketplace のページ(説明・変更履歴・版の一覧・米国での値段)と、リンクがあればそのプラグインの README をもとに書きました。そこに書かれていないことは、推測せずに「説明に書かれていない」とします。 GITLAB は、米国その他の国と地域における GitLab Inc. の商標です。Merge Request Inbox for GitLab は GitLab Inc. と提携しておらず、GitLab Inc. の推奨・後援・承認も受けていません。 誤りのご指摘は support@lesstep.com へ(日本語で大丈夫です)。English

どれが合うか

主な選択肢

JetBrains の IDE に標準で入っている機能(2023.2 から)

IDE
それぞれの「What's New」のページによれば、IntelliJ IDEA・PyCharm・WebStorm・PhpStorm・GoLand・CLion・Rider が 2023.2 から。RubyMine・DataGrip・RustRover・DataSpell のヘルプにも同じページがあります(いつからかは書かれていません)。最初から入っていて有効。ヘルプにはエディションの制限は書かれていません。
GitLab
ヘルプによれば GitLab Community Edition と Enterprise Edition の 14.0 以降。ヘルプには GitLab.com・Self-Managed・Dedicated という名前は出てきません。ヘルプのログインは個人アクセストークン(権限は api と read_user)です。OAuth でのログインは 2026.3 の早期アクセス版に入っています(IJPL-201684)。gitlab.com 以外のサーバーでは、そのサーバーに OAuth のアプリケーションを作る必要があると、JetBrains がそこに書いています。複数行へのコメントには IDE 2026.1 以降(IJPL-82603)と GitLab 18.6 以降、コメントの下書き保存には GitLab 16.3 以降(IJPL-148909)が必要です。
MR
絞り込み(状態・作成者・担当者・レビュアー・ラベル)つきの一覧、概要と時系列。ブランチをチェックアウトするとレビューモードになり、差分とエディターに変更とコメントが出ます。コメント・下書き保存・返信・解決・リアクション・ファイルの添付。承認かレビューの送信、承認の取り消し、レビューの依頼、マージ、スカッシュしてマージ、クローズ。MR の作成。ファイルを既読にでき(2024.1 から IDE に保存、IJPL-81408)、詳細には MR の最新のパイプラインのジョブが1行で出て、一覧から各ジョブを GitLab で開けます(IJPL-84261、2023.2.2 で修正・何を読むかはソースで確認)。ヘルプ:レビュー、作成とマージ(英語)。
ほかに
ヘルプによれば、プロジェクトのクローンと共有、GitLab のスニペット、CI/CD の設定ファイルへの対応。
未対応の要望
2026年10月19日の JetBrains の課題管理で:プロジェクトやグループをまたいだ MR の一覧(IJPL-82840、Open)、変更依頼の操作(IJPL-160672、Open)、提案された変更の適用(IJPL-82601、In Design)、プロジェクトのビルドを状態・再実行・取り消しつきで並べる CI の画面(IJPL-82612、Backlog)、既読の印の GitLab との同期(IJPL-162283、Shelved)、アカウントごとの TLS クライアント証明書(IJPL-84200、Open)。
値段
IDE の一部。別の値段はありません。

JetLab — Integration for GitLab

IDE
IntelliJ IDEA ほか JetBrains の IDE。説明には WebStorm・PyCharm・Rider・PhpStorm・Android Studio・GoLand・RubyMine・CLion・DataGrip・DataSpell・AppCode の名前があります。2025.3 以降向けの版(2026.2 には版 2026.3.4、2026年10月12日)。2024.3・2025.1・2025.2 に入る版は Marketplace にありません。下の機能には、版によって違うものがあります。
GitLab
説明では GitLab.com と GitLab Self-Managed の 12.x 以降。Dedicated は書かれていません。変更履歴によれば、変更依頼には GitLab 17.2 以降(Premium)が必要です。
MR
行コメントと議論つきの差分のレビュー、反復レビュー(前回のレビューのあとに変わったところ)。作成・承認・マージ・クローズ。ブランチのチェックアウトと、エディターでのコメントの閲覧。変更履歴では、変更依頼・レビューの再依頼・提案の適用・スレッドの解決・コメントの下書き、版 2026.3.4(2026.2 向け)で「Awaiting My Review」の絞り込みが加わっています。
ほかに
MR とつながった GitLab の課題(Issue)。AI:「AI Review」の操作(版 2026.3.3、2026年9月。2025.3 向けにはなし)、AI エージェント向けの組み込みの MCP サーバー(2026.1 と 2026.2 向けの変更履歴にあり、2025.3 向けにはなし)、コメントや説明の文章の AI による手直し(自分の API キーが必要・どの版にも)。
値段
有料:個人 月 US$1.50・年 US$15、組織 月 US$3・年 US$30(説明には1人あたりとは書かれていません)、試用30日。

MerryLab — Integration for GitLab

IDE
説明では IntelliJ IDEA。ほかの IDE は書かれていません。2024.1 以降向けの版:2024.3〜2025.3 には版 2026.07.21、2026.1 以降には版 2026.08.04。
GitLab
エディションも版も説明に書かれていません。
MR
説明には、MR と CI/CD のパイプラインを管理するとあります。変更履歴(中国語と英語)には、コメントつきの差分(追加・返信・編集・削除)、コードレビューのモード、議論の解決の状態、コミットの選択、いまのブランチからの MR の作成とそのブランチのチェックアウトがあります。承認とマージは説明に書かれていません。
ほかに
絞り込みとジョブのログつきのパイプライン。説明にも変更履歴にも AI の機能はありません。
値段
有料:個人も組織も 月 US$1・年 US$10、2年目以降は下がる、試用30日。

Cockpit for GitLab

IDE
README によれば 2025.2 以降の IntelliJ 系の IDE(IntelliJ IDEA・PyCharm・WebStorm・GoLand の名前があります)。2024.3 と 2025.1 に入る版は Marketplace にありません。Marketplace の版は2026年7月15日からで、今の版は 0.18.0(2026年7月30日)です。
GitLab
gitlab.com と、Self-Managed の GitLab 17 以降。権限 api の個人アクセストークンが必要。Dedicated は書かれていません。
MR
役割(作成者・レビュアー・まだ承認していないレビュアー)や人で絞って一覧。1つのプロジェクト、インスタンスの全プロジェクト、複数ルートのリポジトリにわたって。返信つきの議論のスレッド、まとめて送るレビューの下書き、行コメント、レビューしたファイルの記録、版ごとの変更の切り替え、「パイプラインが成功したらマージ」つきのマージのボタン。README によれば、承認と取り消し・変更依頼・元ブランチのチェックアウト・クローズ。
ほかに
MR ごとのパイプライン(ステージ・ジョブ・再実行・取り消し・手動実行・動いているログ)と、ツールウィンドウを閉じていても届く通知。説明にも README にも変更履歴にも AI の機能はありません。
値段
無料。Marketplace と README では Apache 2.0 ライセンス。

Sciak Flow for Gitlab

IDE
説明に書かれていません。Marketplace には 2025.1 以降の IDE の版ごとに別の版の系列があり(2026.2 には 18.2.0、2026年10月18日。2025.1 と 2025.2 には 15.0.x)、2024.3 に入る版はありません。
GitLab
エディションも版も説明に書かれていません。API に全部アクセスできる個人アクセストークンが必要です。
MR
開いている MR とその変更ファイル、差分、MR とファイルへのコメント、差分の中のコメント。作成・更新・承認・マージ・クローズ。説明によれば、複数のリポジトリを持つプロジェクトには対応していません。
ほかに
パイプライン:一覧・ジョブ・ジョブのログ・取り消し・再実行。変更履歴には、版 16.4.0(2025.3 向け以降)から AI エージェント向けの MCP のツール(課題・MR の作成・パイプラインのジョブとジョブのログ)、17.0.0 から MR へのコメントがあります。コードレビューと MR の説明のための「ai」のスキルにも触れていますが、中身は書かれていません。
値段
無料。Marketplace では MIT ライセンス。

Merge Request Inbox for GitLab(Lesstep)

IDE
2024.1 以降:IntelliJ IDEA・PyCharm・WebStorm・Rider ほか、Git が使える JetBrains の IDE と、Android Studio Koala(2024.1.1)以降。画面は日本語にも対応。
GitLab
GitLab.com と GitLab Self-Managed(Free 以上)。Self-Managed の最低の版と GitLab Dedicated はページに書いていません。ページには、有料の操作を GitLab CE 18.11 と 19.5 で確かめたと書いています。
MR
開いているプロジェクト・そのグループ(サブグループを含む)・インスタンス全体から、自分のレビューを待っている MR を集める受信箱(自分にとって新しいものつき)。変更したファイル全部を1つの差分画面で、既読の印、差分の中の議論のスレッド(未解決を上に・解決済みは畳む)、パイプラインつきのマージの条件を平易な文で、元ブランチのチェックアウト(フォークからでも)。
ほかに
MR に絞っています。AI 機能なし・計測なし。トークンは IDE のパスワード保管庫に入れます。
値段
読むのは無料。承認・変更依頼・コメント・返信・解決・マージ・リベース・準備完了への切り替え・クローズ・MR の作成は、個人 月 US$1.50・年 US$15、組織 1人 月 US$3・年 US$30、試用30日。

JetBrains Marketplace から入れる

小さいもの、範囲の狭いものもあります。AOne GitLab Connect(無料)はベータ版(1.0.0-beta.1、2026年7月25日)で、IDE 2026.2 以降向けです。説明には GitLab 13.x〜19.x とあり、MR の詳細とパイプラインの状態が挙がっています。 GitLab MR(無料。GitLab, Inc. が出しているものではありません)は IDE 2024.2 以降が必要です。説明には、絞り込みつきの MR の一覧、IDE の差分画面での変更ファイル、作成・マージ・クローズがあり、コメントは書かれていません。 Git Desk(有料、買い切り US$19、試用14日。ベータ版)は GitHub と GitLab のプルリクと MR を、設定したリポジトリをまたいでまとめ、コメントとレビュー、マージのセッションとワークツリーも扱います。 GitLab-Merge と GitLabPlus(無料、説明は短い。GitLab, Inc. が出しているものではありません)は、MR の作成と閲覧を挙げています。 Merge Request Integration CE(最終更新 2021年3月7日)と GITMergeRequestToolBox(2019年9月24日)は、2024.3〜2026.2 に入る版が Marketplace にありません。 GitLab 自身の GitLab Duo(GitLab, Inc. が出しているもの)は、コードの提案・エージェント・チャットの AI アシスタントで、説明に MR のレビューは出てきません。 AI でコードをレビューするのが役目のもの、MR の作成だけのもの、パイプラインだけのもの、GitLab をブラウザで開くだけのものは外しました。このページは、IDE の中で GitLab の MR をレビューする汎用の道具に絞っています。

値段は、2026年10月19日(こちらのものは2026年10月23日)に Marketplace に載っていた米国での1年目の値段です。ほかの国や2年目以降は違うことがあります。日付も同じページから取りました(UTC)。

標準の機能が出す自分の文(ソースで確認)

標準の機能は、状態の表示や失敗の知らせに GitLab の文ではなく自分の文を出します。IntelliJ IDEA の GitLab の機能のソース(2026年10月30日)でその文を読み、それぞれの裏にある GitLab 側の事情を書いたページと並べました:

ほかの比較

出典